半年未満で行政書士に独学合格するには?2022年試験対策

勉強開始前

2022年の行政書士試験まで、半年を切りました。この時期からでも合格できる?独学でもOK?とお悩みの方へ3ヵ月半で合格した体験談とともに学習のポイントをご解説します。

2022年の行政書士試験は11月13日(日)

行政書士の試験日が迫ってきました。残り半年を切ると「もうすぐだ」と実感しますよね。いよいよ試験が迫ってきた!と焦り気味の方。他方で今学習をスタートさせたばかり、という新規参入の方もいることでしょう。

学習歴の違いはあれど目指すは合格の二文字。さて、この時期にどんな風に学習に取り組むべきでしょうか。

半年で合格できる?

一般的に行政書士の標準学習時間は500時間といわれています。解説するサイトによって800時間といわれたり、1000時間といわれたり幅があります。これは試験が年に一回のみで、数年かけて合格する人も多いことの現れといえます。3年以上かかって合格する人も多く、この場合、累計学習時間も長くなることでしょう。

1日3時間確保できれば半年で500時間を突破します。朝晩1時間ずつ勉強して、日中のスキマ時間や休憩時間でプラス1時間補えばクリアできる計算。決して簡単なことではありませんが絶望的に無理というレベルでもないでしょう。

独学の方が短期合格に向いているかも

各社予備校のサイトをみると「独学者は1000時間を確保すべき」といった解説もみかけます。数字に違いはあれど、とにかく”独学でいくなら学習時間が伸びますよ”といいたい様子。

しかし、合格者の学習時間そのものに個人差がある以上、”独学=時間がかかる”とも決めつけられません。私個人は3ヵ月半・200~300時間程度で合格していますが、特定の予備校に所属しなかったことで時間の節約ができたと思っています。

どれだけ勉強しなくちゃいけないの…

行政書士は法律系4科目+一般知識が問われる試験です。憲法、民法、行政法、商法はどれをとっても簡単な科目はありません。

予備校のテキストは法学部生が読む何百・何千ページという情報を厳選してまとめています。しかし、それでも量としてはかなりのものです。理解できるか・暗記できるか以前に、読み終えられるかがハードルになってしまいます。

予備校の講座のよくわからないところ

予備校の講座はテキストの総ページ数と問題の総数、動画の総時間数が分かりやすく提示されていないのが悩みの種です。教材がどれだけ親切か、役に立つかといった情報は出てきますが果たして自分に回しきれる量なのか、というのは届くまで計り知れない。これってけっこう危険な買い物ではないかと思います。

教材をどど~んと積み上げられて、「これをぜんぶ〇周ずつやったら合格しますからね」といわれても、何が何だか戸惑うことでしょう。契約した人の自己責任ですが、予備校選びにかける時間も足りないだけに受験生泣かせです。

予備校を利用するなら短期合格・速習を売りにしているところで、資格の大原の「時間の達人シリーズ」や資格スクエアの「4ヶ月合格講座」などがおすすめです。以下の記事に、各社の特徴をご紹介してますのでぜひチェックしてみてください。

独学なら学習をコントロールしやすい

行政書士の試験対策でよくいわれるのが「〇周した?」という話題。テキスト、動画、問題集。1周しただけで確実に覚えられるはずもなく、2周目3周目を回すこととなります。そして試験日が迫るにつれ、この”〇周できたか問題”が精神的にも大きな負担となります。

この点、独学なら市販のテキストもページ数が絞られているうえに、自分の判断で飛ばしたり後回しにできます。「〇〇先生の動画を全部見終わったか」といった悩みを抱えることもありません。特定の先生に習いたい、受験仲間とつながりたいといった人には独学は不向きですが、そういった希望がなければ独学はメンタル的にも良い環境だと思います。

結局のところ独学と予備校とどっちを選ぶべき?

法律科目はテキストの読み込みだけですべてを理解することが難しいため、講義動画で補う必要があります。YouTubeで多数のフリー講師・合格者による動画がUPされているため、そちらと予備校のサンプル動画を比較するのがおすすめです。

予備校で気に入った先生が見つかるなら(お値段次第ですが)一括で動画+諸々の教材を買うのが賢明。反対に、コレという予備校が見つからない方に関しては無理に契約するメリットは低いでしょう。

3ヵ月~半年で合格したい!短期学習のポイント7つ

試験日まで時間がないけれど、どうせやるなら合格をもぎ取りに行きたい!そう決意したあなたに学習のポイントをご紹介します。

まずは所要時間を確認

テキストと問題集、必要なものを揃えたらさっそく学習開始です。まずは1周目を回しながら各工程の所要時間を確認しましょう。10ページ読むのにどれくらいかかるか、30分で何問とけるか。概算でOK。この数字を意識しながら最初の1週間は進めていきましょう。

スキマ時間が学習時間

短期受験生はスキマ時間の攻略が勝負。電車待ちやエレベータ待ちのスキマ時間、着替えや家事との並行時間でできる作業量もチェックしましょう。「スキマ時間をフル活用できた場合」の学習時間はぜひ知っておきたいもの。試験直前にどれだけ学習時間を確保できるかが分かります。

1周目の期限を即決

学習にかかるおおよその時間がわかったら、まず1周目を終えるタイミングを決定しましょう。いったんスキマ時間を除いた学習時間できっちり進めたらいつ終わるか、をカレンダーにマークします。

時間がかかってしまったり、学習をサボってしまった日の遅れはスキマ時間の活用で消化できると理想。計画が後ろ倒しになると、モチベーションが下がりますし、さりとて「1週間余裕をもって計画」…なんてやっていたら来年まで突入してしまいます。

(テキストや問題集の表紙に期限を書いていました。早めに終わるとモチベーション上がります!)

ルーティーンの最適化を!

特に子育て中の方が意識したいのは学習の段取り。小さな子どもがいると自分だけの時間というのが無かったり、物理的に手が離せなませんよね。毎日の行動のどのタイミングでどんな学習ができるか工夫していきましょう。エレベーターの待ち時間中にやること、子どもを抱っこしながらやること。寝かしつけ中にできる暗唱など…。教材も手の届きやすい場所に設置しておく工夫を。

私は他資格のときからスキマ時間は分冊した市販のテキストを読んでいます。(上記画像。)片手で子供を抱っこしてもう片手にテキスト。スマホを立ち上げるより早いし、子どもの前でずっとスマホを見続けるのも悩みの種が増えそうなので、紙派です。

周りの声は聞きすぎない

勉強仲間がいれば心強い。けれど、時にそれが原因で悩みが増すこともあります。特に同じ年度で受験する人の情報はモヤモヤした気持ちにさせられことが多々。

受験生なら試験日が近づくにつれストレスも増していきますし、ちょっとしたSNS上のやりとりがトラブルに発展する心配も。ツイッター、インスタ、ラインのオープンチャットなどの取り扱いには十分ご注意ください。

記述式の学習は棚上げしない

行政書士試験の難関、記述式の問題。何が出されるか分からないし応用的な問題であるため、対策が難しいですよね。しかし「記述式まで手が回らないから択一で180点を目指そう」という考えは危険。応用問題が解けない、発展的な意識を持たずに勉強していると、択一でも壁にぶちあたります。私は140点以降の点が伸びない時期にそう感じました。

学習スタート期に、記述式の問題にいくつか目を通しておくことがおすすめです。テキストも漫然と読んでいくのと、「この知識が記述式で出されたらどうかな」と考えながら読むのとでは理解が違います。

期間あたりの〇周で勝つ

短期受験生は2年目3年目の受験生に比べて、累計での学習時間は劣ります。しかし期間あたりの勉強量ではいくらでも勝負できます。民法の意思表示など何度やっても暗記が抜け落ちるパートは、結局のところ直前まで粘って学習できた人が勝つといえるでしょう。

なお、学習体験記は以下の記事にUPしていますので、ぜひご覧ください!

おわりに

STUDYingの調査によると1年未満の学習で合格した人は全体の4割近く。半年未満の合格者は2割に満たない程度でした。「半年以下で合格できる人は少ないんだな」と受け取ることもできますし、「思ったより多い」と感じた人もいることでしょう。

「さあ勉強しよう!」というモチベーションが高いうちに一気に合格まで突き進める。短期受験生ならではの強みもたくさんあります。あなたの合格を、心からお祈りしています。

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