育児中と勉強中の「スマホ見ちゃう」への究極対応~ガラケ導入した話~

予備試験

資格試験の勉強中、そして小さい子どもの育児中。ついついスマホを見過ぎてしまうことありませんか?忙し人にこそありがちな「スマホ見ちゃう問題」。予備試験受験生で子持ちの筆者が脱・スマホについてお話します。

スマホの弊害。知ってはいるけど…。

スマホの見過ぎは良くない。集中力が落ちる、自尊心が落ちる。睡眠時間など生活習慣が乱れる。家族とのコミュニケーションにも悪影響。…文明の利器であるスマホにいろいろな弊害があるのは折り込み済みです。スマホの弊害を扱った記事を読んでも「あぁまたこの手の話か」と思いますよね。

どこからがスマホ依存?

もう概ねご存じかと思いますが、スマホ依存とは読んで字がごとくスマートフォンに精神的に依存している状態を指すそうです。日常生活に支障をきたしているかも大きなポイントでしょうか。

スマホ依存とは、「スマートフォンの使用を続けることで昼夜逆転する、成績が著しく下がるなど様々な問題が起きているにも関わらず、使用がやめられず、スマートフォンが使用できない状況が続くと、イライラし落ち着かなくなるなど精神的に依存してしまう状態」のことを言います。

スマホ依存について・東邦大学医療センター大森病院

依存度診断もあります

少し検索すればスマホ依存度を調べる簡易のチェックリストもあります。気になる方はぜひ受けてみてください。ちなみに以下のツールで私の依存度は50%と診断されました。

スマホを断つ究極の方法…ガラケー導入

スマホの使用を制限するアプリを導入したり、記録をつけたり。物理的にスマホをガードしてしまうロッキングボックスなども販売されていますね。

そのあたりを試してもどうにもしっくりこない。そんなときは究極の手段として「スマホ自体をやめる」というのもアリかもしれません。

2回のガラケー導入

ここから私自身の体験談です。私はスマホが標準化されてから2回、ガラケー導入をしています。1回目は3年前、そして2回目が今です。次の見出しからは、どんな端末を使用していてどんな生活を送っていたのか4パターンに分けてご紹介します。

スマホ断ち①:ガラケー1台

1回目は上の子が2歳だったころ。夫の仕事の繁忙期と下の子のお産が重なり、夫婦間でトラブルがあり、上の子がとてもナーバスになった時期です。私自身もストレスのピークで、スマホ依存が加速していきました。ちょうどママ友付き合いも盛んな時期で、常時鳴るスマホに疲れていました。

そこで、思い切ってガラケー1台に切り替えました。3Gの昔ながらのガラケーで、lineは使用できません。

仕事ナシ・周囲の理解で間に合った

lineはパソコン版を使用。仕事をしていなかったので普段はそれで充分間に合います。

しかし、新しく出会ったママ友とその場で連絡先交換ができません。そこは「連絡先をつないであげる」と手助けしてくれた友人がいました。彼女のやさしさがあってこそ成り立ってた生活かもしれません。ちなみに今はlineのIDを印刷した名刺カードを持っています。

スマホ断ち②:ガラホ1台

上の子が幼稚園に入学し、lineを使えない弊害が大きくなってきたころ、ガラホの存在を知り入手しました。折り畳みタイプでlineも使用できるのは画期的でした。

園生活にlineは必須

入園とともにクラス委員の選定があり、他のママさんがボランティアでさまざまな仕事を引き受けてくれます。当時の私は少し仕事をしていたので役員関係はお断りしていましたが、さすがに「普段は通知を見れません」というのは心苦しいものがありました。自宅のデスクトップPCは動作が遅くて、そう頻繁にチェックできません(良くも悪くも。)

入園とともに作られたクラスラインにはPTA関係の連絡事項から、忘れ物・落とし物情報、公園遊びのお誘いなどさまざま。95%は緊急性がない情報ですが、集団生活の中で「私はスマホをやりませんので」というスタンスを貫くのは難しい。ガラホにして大正解だったな~と感じました。

lineを再開したとたん依存再発

しかし、お察しの通りlineを手元で操作するようになると一気に端末の使用時間は伸びました。スマホと比べて操作が格段に面倒なガラホでさえ、ことあるごとに開いてしまう現象は起きました。そして新しい仕事を始めて使用したいアプリも出てきて、次のスタイルにシフトすることとなりました。

スマホ断ち③:ガラケー+タブレット

次に試したのがガラホではなくガラケーを使用し、タブレットを併用するという物です。使用していた端末はニッチフォンというカード式の携帯電話でした。通話とメールのみで画面はモノクロ。携帯電話の初期の初期のものを現代風にスリム化したものとでもいいましょうか。

この端末はデザリングができるため、ここのワイモバイルのスマホ用のsimを指してタブレットにwifiを飛ばすという操作ができました。

仕事はタブレットの併用で支障なし・通話は不可

アタリマエといえば当たり前ですが、スマホの代わりにタブレット端末があれば仕事での支障はありませんでした。lineもそこから見れますし、地図を調べたり写真を撮ったりといったこともタブレットでできます。仕事のある日はタブレットを持ち歩き、人と合わない日はガラケーのみを持ち歩くというスタイルにしました。

唯一の難点はlineの通話が使えなかったことです。デザリングでタブレットをネットにつなぐ状態だと、通信が安定せず。メッセージのやりとりはできましたが通話は難しかったです。

タブレット用に新たなsim契約をすればクリアできますが、そのためだけに2回線つなぐのは勿体ないと感じました。友達や彼氏と用もないのに通話する年代とは違い、通話をする相手は限られています。仕事と家族は電話にかけますし。が、数名の友達については理解してもらって感謝しています。

スマホよりタブレットの方が若干マシ

当然ですがタブレットを触った途端、スマホと同じような依存に苦しむことになります。ただ、電車など人前でずーっと画面を見ることは少なかったです。スマホで2ちゃんや漫画を読むのが好きだったのですが、電車の中で大きなタブレットを使って表示するのはちょっと恥ずかしい。ということで、そんなスマホタイムがカットできただけでもこの時期はマシだったと感じます。

ニッチフォンが1年未満で故障

この生活はニッチフォンの故障であえなく終了しました。レビューなどを見る限り、1年持てば順当なのでしょうか。小型軽量の機種なので、うっかり落として割ってしまうリスクも高いです。

スマホ断ち④:いったんスマホ還り

仕事がいよいよ忙しくなってきたころにニッチフォンが故障してしまい、急遽調達したのはやはりスマホでした。安くてすぐ手に入る機種といえば、はやりスマホです。

ガラホのlineサポート終了が痛い

ちなみにガラホに戻さなかった大きな理由として、line機能のサポートが終了してしまったことがあります。ガラホでlineを使用したいなんて人口としては少ないでしょうし、企業側としてもメリットなかったのでしょう…。

幼稚園もアプリ導入

ガラホを辞めてほどなくして、幼稚園が連絡管理のためにアプリを導入しました。利用予約もお便り関係もすべてアプリ。のちにデスクトップ版があると知ったのですが、利用予約の操作という一番メインのところがデスクトップ版では対応しておらず。

4年間ふつうにスマホで生活

こうして私のガラケー・ガラホ生活は2.5年ほどでいったん終了し、普通にスマホを持つ生活に戻りました。スマホの使用は波がありましたが、それまでもなんだかんだやってこれたわけですから、スマホに戻したところでただちに支障はありませんでした。ただ、依存ぎみなだけで。

2ちゃん卒業できたことが収穫?

スマホを手にしても2ちゃんねるなどの掲示板を見ることはなくなりました。これは大きいです。2ちゃんを見たことが無い方はピンとこないでしょうが、あれの依存度と求心力は本当に深刻なのです。あれほどせっせとチェックしていた掲示板とまとめ記事も数年スマホをやめたら、興味がなくなりました。もうどんなに暇でも開くことはないでしょう。

一方で漫画は唯一最大の趣味で、この時間と費用だけは削れませんでした。そして結局、ガラケー生活に戻ることとになりました。

資格試験とスマホ

スマホ還りした4年間でとった資格は総合旅行業管理者と行政書士です。落ちたのは司法予備試験の一次試験。旅行業管理者は5年かかりました。スマホやめておけばもっと早く受かったかな…と後悔しました。それより後悔が激しかったのは予備試験です。一次試験は実質2ヶ月の準備期間で合格点まで10点でした。あと5問。あと少し時間があれば、何かが違っていれば、あのときスマホで漫画を読まなければ、もっと勉強していれば…と思わずにはいられませんでした。

不合格はスマホのせいじゃない

とはいえ、スマホと資格試験は両立可能なのは間違いないです。当然、予備試験の合格者のほどんどがスマホをもっているでしょう。不合格はあくまで自己責任で、さまざまなことの積み重ねです。

育児とスマホ

そして今。資格の勉強時間が足りないことと、下の子が就学直前で不安定になっていることとが重なり、スマホを手放す決断をしました。こんどはガラケー+ノートPCの生活です。以前と違ってスマホ端末も手元にあるので、面倒ですが仕事で必要な時はsimをスマホに差し替えて使用します。(月に数回)そしてスマホを使用しているときにスマホでしかできない操作をしています。

スマホをやめた背景はいろいろありますが、直接的な原因は育児の悩みでした。育児がうまくいかない、子どもと意思疎通が図れない。圧倒的にコミュニケーションが足りてない。…要するに「あ、ウチこのままじゃヤバイかも」と感じた瞬間があったのです。

スマホはダメ!に反論したい

育児中のスマホの使い過ぎはダメ!…正直、この手の話はうんざりです。(言っている側だってスマホ持ってるんじゃないですかね。)スマホを手放してもこの手の話は苦手です。「ママは〇〇しないで」という切り口の話題は、母親の自尊心を下げ子育ての自信を吹き飛ばしてしまいます。

ガラケーにして思う、スマホ悪くない

ある調査によると育児中のママの99.4%がスマホを使用しているそうです。別の調査では大学受験生の97.2%がスマホを活用とのこと。この数字を見て感じるのは、なんだかんだ9割以上の人がスマホとうまくお付き合いできているんだ、ということです。育児が忙しい、勉強が忙しい。だからこそスマホが必要というのが実情だと思います。

専門家にいわせれば「実は深刻な状況で…」という話になるかもしれません。でも、本当にスマホで生活が成り立たないほど弊害って稀なんじゃないかと思うのです。

スマホ持っててOKな人が圧倒的多数派

たとえば…私は糖尿なのですが(←あんまり人前で言いたくない!)…。

お菓子を「つい食べすぎちゃうんだよね~」と言って悩んでいる人の中でも、深刻な弊害がある人って圧倒的少数派じゃないですか。大半の人は血糖値の上下をほどほどにキープできるわけで。長期的に見て良くないよ、という話はもちろんありますが、どのていど神経質にならないといけないかって人それぞれに思うのです。結局のところ、世でどれだけ弊害があろうとなかろうと、自分のことが分かっていればそれで良いのではないでしょうか。

ガラケー生活は周囲の理解あってこそ

上記で書きましたが、ガラケー生活は要所要所で不便がありますし、さまざまな条件がそろって初めて実現可能。今の時代、子どもの登園予約をするにしてもバイト一つするにしても、アプリやlineが必要だったりします。じぶんだけならまだしも周囲の理解を得なければいけない場面も多いとなると、「脱スマホするのが正義だ」とは全く思いません。ガラケー生活は自分ひとりでは成り立ちません。周囲のやさしさありき。私はライフスタイルが変わればスマホに戻すことになると予想しています。

まとめ

いかがでしたか?

色々書きましたが、スマホには弊害がありつつもこれを読んでくださった大半の方はスマホ持っててOKな側だと思うのです。

資格の勉強については、講義動画を聞いたり一問一答のアプリを使ったり、今の時代の学習はスマホありきです。育児についても、スマホが役立つ場面も多いもの。たとえば、子どもと道に迷ってスマホがないのはホントに洒落になりません。

弊害が許容範囲内なら、スマホを持つことは大きなリスクヘッジで、持たない手はないと思います。

その一方で、もし万が一…「ウチはスマホ、ダメなのかも」と感じた方がいたとしたら。この記事が何かの役に立てば幸いです。

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