テキスト読むのが大変すぎるけど…|行政書士試験

勉強日記

試験勉強に欠かせないテキスト。読まなければ学習が進まないとは分かりつつ、難解な法律のテキストを読み込むのは大変ですよね。学習初期~試験直前まで、全期間で要となるテキストの通読について、合格者が考えてみました。

行政書士のテキスト、難しすぎる

(心穏やかに読んでいきたい…)

いろいろな資格に挑戦してきた方でも、行政書士のテキストは「難しい!」と感じるのではないでしょうか。

教科書なんだから難しいのは当たり前。言ってしまえばそうなのですが、それにしても法律の専門用語、む、難しすぎる!

憲法、行政法、民法、商法… テキストを最後まで読み切る、その最初の1周目は本当にしんどいものです。とてつもなく時間がかかるうえに、一読してもほとんど理解できない項目があるから、「これ、あと何回読んだら分かるようになるの??」…と途方も無い気がしてきがします。先は長いですね…。

テキスト読むのがダルいときにどうするか

さて、このつら~いテキスト通読。どうしますか?…とは言っても選択肢なんてあってないようなものですが。一応、「こういう道もある」ということで、学習の進め方をいくつか想定してみましょう。

①重要度の高いところだけ読む

テキストなんて、馬鹿正直に端から端まで読んでくものじゃない??メリハリつけて、試験に出るところを中心に拾い読みするのも一つの手です。

そのときの指標となるのが、各社のテキストにふられている重要度のランク。最重要のAランク項目はやはり合格者が必ず押さえているポイントです。

ただし、Aランク項目を押さえるためには前提となる知識を押さえなければ、頭に入ってこないこともしばしば。筆者も「今日は余裕がないから、もうAだけ読もう!!」と決めて読み進めたら、「あれ??この用語ってなんだっけ?」「この話ってどっから出てきたの??」と頭がパニックに陥り、前のページに戻る羽目になりました。

結局のところAランク項目に加えてBランク項目も読むのが無難。となると、省けるのはCランク以下の項目になります。たとえば行政法ならLECの教科書では「適用除外」や「教示制度」がCランク扱いになっています。

これらは過去問でも出されているので決して不要な知識ではありません。(今、Cランクと気づいて意外な気がしました。)が、いったん後回しにして切り離して覚えてもあまり混乱しない項目です。適用除外の一覧表をすっ飛ばすだけでも、多少は時間を節約できるでしょう。あくまで多少、ですが…。

ポイント

  • Aランク+Bランクは読み飛ばせない
  • 飛ばし読みをすると混乱しがちな方には不向き

②目標を決めて読む

エンドレスに感じる長い長いテキスト。日々の達成感を感じるために目標設定をするのも手です。「1日〇ページ読む」「今月中に読む」など。

これは短期受験生にとっては必須…もとい、直前にスタートした受験生の場合、否応なしに締め切りを設定せざるを得ません。私は夏からスタートしたため、1日50ページ、4日~5日で1科目のテキストを読むスケジュールとなりました。

(表紙に締め切り日を殴り書く!)

ちなみに、この1日50ページという数字がどこから出てきたのかというと、初日にワーッと読んだページ数と9月までに読み終えるために日割りをした結果です。

春の時点ですでに学習をスタートさせている方は、1日のタスクをどんな風に組んでいくか、自由に設定できるのが大きな強み。ぜひ余裕がある内に無理なく計画していただきたいところです。

ポイント

  • 1日あたり、1ヵ月あたりの目標を設定
  • 先延ばしにするほど1日ノルマが積み増しに…

③他の勉強と行き来する

「テキストを読んだら即、問題演習!」「読んで満足せず、すぐ問題を解こう」…と色々なところで目にするアドバイスです。

民法の「能力」を読み終わったら問題を解く。「失踪宣告」を読んでまた問題を解く。テキストと問題集や講義動画を往復していくと、勉強にもメリハリがつきます。テキスト自体にも、サンプル問題や過去問の抜粋が掲載されていることがありますね。

テキスト読んで眠い…というときこそ問題集。あるいは講義動画。飽きたらチャンネルを変えて目を覚ますのは賢い方法かもしれません。

ここで個人的に意識している点ですが、二つ以上の学習を並走する場合は1つをしっかり管理して、もう1つは緩く進めていくようにしています。「テキストを1周する」というだけでもタフな目標ですから、それが「テキストと問題集を1周する」に代われば苦労も倍増。相乗効果が狙えますが、忙しい日に「テキストも終わってないし、1問も解いていない!」と泣きを見たことが多々あります。

「今はテキストを読み終えるのを優先しよう」と決めたなら、「問題集の方は毎日でなくともOK」といった風に緩い設定で進めるのがおすすめです。

私は朝に過去問集、昼~夜にテキスト・講義動画・問題集…といった具合にマルチタスクしていました。1日のなかで30分・15分・5分に満たないスキマ時間がどこにあり、どのタスクを配置するか。自分なりの工夫が必要です。

ポイント

  • 問題集や講義動画×テキストを並走して相乗効果
  • キャパオーバーにならないように学習量を調整!

④いっそテキスト放置もアリ⁉

「テキスト通読なんて非効率」「意味ない」というコメントもちらほら。私自身はテキストの読み込みが欠かせない勉強スタイルなのですが、合格者のなかにも「演習メイン」という方は多いようです。

思えば問題集にも解説が掲載されているのだから、そこで大半の知識は網羅されています。「自分にはテキストを読む作業が合わない」と感じる方は、いったんテキストを棚上げしてどんどん問題演習に取り組むのも一つの道です。問題に取り組んで、分からないところを中心にテキストを読んでいくのも良いでしょう。

特に3月現在、この時点で取り組んでいる方はスケジュール的にまだ余裕があり、いくらでもリカバー可能。「やっぱりテキスト読まなきゃダメだわ」と気づいたらそれはそれで、その時点で戻ってくることもできますよね。問題に取り組んだ後なら異なった視点で読むことができて、頭に入ってきやすいメリットもあるでしょう。

ポイント

  • テキスト通読が必須なのか…疑う余地もアリ
  • 夏までは棚上げチャンス!

⑤不要な部分を削りながら読む

好みが分かれるので番外編的に考えていただきたい方法が一つ。テキストの不要な部分に斜線や横線を引きながら読むのは個人的に外せません。私はこの作業をせずに教材を読むことはありません。

テキストに書かれているコラムや(自分にとっては)助長かな、というところに黒い線を引いて削っていきます。1割でも削れば、次に読むときに1割少ない時間で読めることになります。そしてまた次に読むときは確認済みのところを少しずつ削っていき、最終的には上の画像のような状態になります。

仕事をどんどん減らしていけるところが気に入っていますが、テキストを汚したくない方や削る箇所に迷ってしまう方にはおすすめできません。ちなみに、使用しているのはステッドラーの12Bの鉛筆かフリクションのカラーズ黒色です。いずれも太字で消せるもの。消すことはほとんどないのですが「いつでも消せる」と思えばどんどん斜線を引いていけます。

ポイント

  • テキスト通読が必須なのか…疑う余地もアリ
  • 夏までは棚上げチャンス!

この削った状態のテキストを最終的にどう使って暗記を仕上げたか、というところを以下の記事で解説しています。試験直前期の話になりますが、ぜひ合わせてご覧ください。

おわりに

「まだテキスト読み終わってない」「あと〇ページもある」…。テキストを読み込む最初の1周目は計画通りに進まなかったり、学習がマンネリしがちです。

筆者はなんだかんだ民法のテキストを3日で読み終えました。短期間で読み終えた理由は二つ。読んでも「サッパリ意味わからないから、流し読みでいいか」と諦めたのが一つ、そして「この時期だから、他の受験生はとっくに読み終わってるだろうな…」と焦ったからでした。

ということで、他の受験生の進捗状況をチェックしてみるのも良い刺激かもしれません。

テキスト正直ダルイ。そう思っている人こそ早々とこの作業を倒して、次の学習にステップアップしていきましょう!

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