子育て中のママは資格をとるべき?産後の再就職と国家資格

キャリア

子育て中のママで「何か資格をとりたい」「国家資格に挑戦したい」という方、多いようですね。産後に国家資格を3つ取得した筆者が、実際のところ資格はとるべきか・役に立つのか、考えてみました。将来のために何ができるのか。ぜひ一緒に資格取得を考えてみませんか?

ママになった今こそ資格がほしい

(自分の本も読みたいな…)

妊娠、出産を経て怒涛の育児生活。1日24時間がまるでジェットコースターのように目まぐるしくて、息をつく暇もない。…と、そんな育児に忙しい時期は「自分の時間がほしい」と感じますよね。自分の将来のため、キャリアアップのため資格にチャレンジする方が多いようです。

少し前の調査ですが、博報堂が育児中のママ達を対象に実施した調査によると、育児中に何かしらの勉強や習い事を実践しているママは54.7%。その内容はというと、ヨガや料理など人気の習い事に続き、「資格取得の勉強」と回答した人は全体の8.9%とのことでした。

ママたちが経験した習い事トップ5は、「ヨガ・ピラティス」「料理・パン」「手芸・ハンドメイド」「ベビーマッサージ」「資格取得の勉強」

引用元:博報堂広報室「いまどきママの習い事」

ママになった今こそ、なにか新しいことにチャレンジしたい。新たなスキルや知識を身に着けたい。withコロナafterコロナの今は、資格への興味はさらに高まっていそうですね。

就職or転職…?今後のキャリアを悩むとき

筆者自身は第一子の妊娠時点で会社を辞めており「今後、どんな仕事ができるのか?」という焦りから資格チャレンジが始りました。いつかは働きに出たいけれど、出産を経てキャリアが中断してしまっている。そんな状態のママの場合、再就職には大きな不安があります。

そして育休を取得しているママにも同じ悩みがあります。産前は問題なくお仕事ができていたけど…。ワーママに理解のない職場もまだまだ多い。ときには業界ごと変えないといけない場合も。転職するにも子供を抱えての求職活動は心配も山積みです。

「自分にできる仕事なんてあるのだろうか…」というネガティブな気持ちになってしまったとき、資格取得は価値観を大きく変えるチャンスですね。

産後の再就職…不安しかありませんが?

三菱UFJが産後の女性の再就職について調べたアンケートでは、小さい子どもを抱えての再就職の難しさが浮き彫りになっています。

再就職活動で苦労した事をみると、正社員、非正社員とも「子どもが小さいため、家族などの支援体制がないと断られてしまう」、「希望する条件に合う仕事が見つからない」、「相談や面談時に、子どもの面倒をみてくれる人がいない」、「なかなか採用されないなど、再就職活動での精神的な負担感が大きい」などが上位にあげられている。

三菱UFJリサーチ&コンサルティング「労働者アンケート調査結果」

この調査によると、産後の再就職活動で苦労したこととして、「再就職に必要な資格や技術・技能がない」との回答が1割余りです。

なりたい仕事があるのに資格がない、という人もいるでしょうが。筆者のようにキャリアが中断しているママにとっては「そもそもどんな業種をあたればいいのか分からない」というのもありますよね。

短時間勤務のママこそ資格がほしい?

資格がなくて就職に不利…。ありそうな話ですが、上記の調査で気になったのは回答の内訳です。正社員・非正社員のフルタイムで求職した人で資格がなくて苦労した、と回答をした人は約11%。一方、短時間の非正社員では13.6%と少しポイントが高くなっています。資格が必要な働き口といえば、正社員やフルタイムのお仕事に多そうなものですが…。

一般的に、フルタイムのワーママで大きなお悩みは、主に子どもの預け先や家事との両立など。勤務が長時間にわたるため、保育や家事をどうやりくりするかが応募側にも、企業側にとっても大きなハードルになります。

一方、パートなど短時間勤務で育児と家庭を両立させたい、というワーママの場合、「希望条件に合う就職先が見つかるか」「応募条件を満たすか」ということが大問題です。ママに優しい職場、融通の利く仕事は応募者も殺到します。募集を見かけて「この条件最高!!」と思って読み進めたら「なんだ、資格必須じゃん」ということも多々。あるいは資格が必須でなくとも、選考の結果ほかの人が優先されてしまう。

勇気を出してお仕事情報サイトにアクセスし、「この年齢で子持ち・無資格OKの仕事ってなに?」と検索をかける。なんとも切ない時間です。私”でも”できる仕事を探すっていう発想がそもそも…でしょうか。

資格って実際のとこ必要?

さて、同じく育児中で資格チャレンジ中のママ達に話を聞くと「将来のために」挑戦することにした、という声をよく聞きます。

資格をとろうとしている方で、目下の就職のためにとる、というのは少数派かもしれません(中にはワーママで、「合格したら即転職してやるー!」という方もいるかもしれませんが。)

今すぐ必要に迫られていないのに、なぜわざわざ勉強するの?と聞かれると、回答は大まかに二つ。「人生何があるか分からないから」「将来のために」といった、今後のキャリアを見据えたもの。そしてもう一つは純粋に「楽しいから」「何かに挑戦したいから」といったもの。毎日育児に追われるママだからこそ、感じることですね。

資格とる意味あるの?と言いたがる人

ところで筆者が産後初めてとったのは保育士資格でしたが、資格をとってみたいと夫に打ち明けた時、かえってきた言葉は「なんで?」「それって必要?」というものでした。当時でこそショックでしたが、こんなリアクションは案外多いもので、誰に話しても多かれ少なかれ「それって何で?」と聞かれるもの。世の中には「とる意味ない資格」をご丁寧にリスト化してくださっている方も大勢います。

結局のところ、資格をとる意義は自分にしか分からない。そして育児中のママは育児に全力投球すべき!というタテマエがある以上、全世界の人に応援してもらうのは無理な話。月並みですが、自分でやりたいことは自分で決める、やりたいと思った時がはじめ時ですね。

資格、とって良かったに決まってる

どんな資格でも、あって邪魔ということは無い。合格したときの喜びは、控えめに言って最高です。認知度が高い国家資格ならなおさら。

子供を産んだとき、はじめてハイハイしたとき、歩いたとき、誕生日…。育児中はいろいろな嬉しい出来事があります。ただ「子供が」と頭につくことばかりなのが、ふと寂しく感じられる。たまにで良いから、「自分の」嬉しい出来事があっても良いじゃないですか。

合格者の体験談で、「家族の助けがあったおかげ」というのもよく見かけますよね。我が家もそうですが、勉強ができるのも、なんだかんだ夫の理解と協力があってこそ。家族に感謝できるのも、自己充実のご利益といえるでしょう。

仕事を「選べる」心強さ

たとえば保育士に関して言えば、未経験でも応募可能な案件が豊富にあります。筆者も「パートでも」と探してすぐに希望条件で決まりました。

保育業界以外でも介護や医療関係など、女性が重宝されて人手不足の業界は選択肢が豊富です。もちろん実際に働くとなるとその職業ごとにトラブルや悩みがあるものですが、とにもかくにも仕事を「選べる」というのは価値観が激変すること請け合いです。

そしてすでに働いているママにとっても、「次の仕事は探せばある」ということが大きな心のお守りになってくれるでしょう。

おわりに

子供が小さい時期はあっという間…。とよく言われますが、いま子育てに奮闘しているママにとっては、1日1日が重い。トラブルの連続で、やっと今日が終わった…。と倒れそうな日々です。

大変な毎日のなかでも、何か目標を持ちたい、やりがいを見つけたい。そんなママにとって「資格取得」は本当におすすめです。

自分は何に興味があるのか、どんなことに挑戦したいか。ぜひじっくり、考えてみませんか?

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