行政書士の勉強はいつから?遅くともこの時期には始めたい

行政書士

行政書士の合格までに必要な勉強時間は500時間といわれています。仕事や学業、家庭との両立を前提に、いつから勉強をスタートすればいいのでしょうか。また、どのくらいの時期に本腰を入れればいいのでしょうか。夏スタートで合格した体験談とともにお届けします。

行政書士「合格までに500時間」って?

行政書士の資格をとるまでに必要な勉強時間は、一般的に500時間といわれます。皆さんも一度は目にしたことのある数字ではないでしょうか。

しかし、どの資格にもいえることですが標準学習時間はあくまで目安でしかありません。これより短い時間で合格している人もいれば、5年以上のスパンで到達される方もいます。そして個人的な体感ですが、行政書士は合格までにかける時間・期間の個人差が大きい資格。合格までに3年かかった、5年かかったという体験談に触れて「そんなにかかるなら受験やめとこうかな…」と躊躇する人もいることでしょう。

最短で3か月

行政書士の願書の受付期間は例年7月~8月。試験は11月。筆者が行政書士にチャレンジしようと決めたのは、ちょうど願書の締め切りが迫っていたころでした。申し込みの関係上、「最短合格!」「短期で受かった」という人でも3か月は学習に割いていると思われます。中には法律の学習歴がすでにあり、試験の1ヵ月前2か月前に集中して取り組んで合格、という方もいるかもしれませんが、ほんの一握りだと予想されます。

ちなみに…余談ですが、受かってみると短期合格というのは何の自慢にもなりません。学習歴が浅いのに、実務家の先生方と肩を並べられるとも思えません。短期合格した人は受かってからが新たなスタートです!

2年3年ごしの挑戦も多い

行政書士は5科目の選択問題+記述式の筆記試験を組み合わせた試験です。これだけのボリュームが、たった60問+αで出題されます。1科目あたりの出題が少ないのに範囲が広い。つまり、学習したところが出題されるかどうか、運にもかかっています。

もちろん、頻出の問題を繰り返し解くことで運に頼らない実力を身に着けるのが第一。しかし、他資格よりも問題数が少ないだけに、1問1問を落とせないシビアな面があります。なんだかんだ「やったところが出た!」「苦手とするところばかりが出た…」というのも現実問題。

行政書士は2年ごしのチャレンジも珍しくない資格です。また、年齢制限がないため仕事などのかたわら、ご自身のペースで取り組むという方も多い事でしょう。5年で合格、7年で合格、という体験記もお見掛けします。

そうは言っても短期で受かりたい

結局のところ、何年かかるかはその年にどれだけ学習時間に左右されます。法律の問題が解けるかどうか、難しい概念の理解と、細かな暗記にかかっています。試験本番までに、本腰をいれて学習できるかどうかが合否をわけると言えるでしょう。

学習スタンスが運命の分かれ目

行政書士は仕事や通学の傍ら取り組む人がほとんど。いかに学習時間を確保するかに運命がかかっていて、「今年は忙しかったな…」ということで試験を落としてしまうこともありがちです。

ちなみに筆者は旅行業取扱管理者という資格をとるのに5年かかっています。こちらは合格率25%の資格ですから5年は最長ですかね…。家族の勧めでなんとなく始めて、育児や仕事の合間にムリなく進めよう、という気持ちでダラダラ。決してふざけていたわけではないですが、他のことを優先させていたら、2年3年はあっという間です。

夏以降のスタートでも可能性は十分!

始めようと思った時がはじめ時。早く始めた人にも、直前に始めた人にも、それぞれチャンスがあります。

4月以前にスタートした方

春の時点で行政書士の勉強を始めている方は「勝ち組」ではないでしょうか。短期決戦が良しとされ、「最短ルートで受かる!」と声高らかに言われているのは、せいぜいネット上でのこと。法律の基礎的な理解にじっくり取り組んできた方と、付け焼刃の知識でしかない人との差は歴然です。その違いは民法の記述式の点数に現れます。1~2問目の基礎法学をサッと解ければ、本番で弾みがつきます。

夏以降に猛ダッシュで参入してくる受験生に負けないこと、直前に暗記を詰め込めるように計画しておくことがおススメです。長く勉強していると、直前期が迫ってもイマイチ、ギアの変え方が分からなくなります。

5月以降~夏頃にスタートするなら

夏以降に始める方、あるいは、受験は決まってるけど本格的に勉強するのは夏以降にしようかな~と思っている方も、合格のチャンスは十分にあります。ただし、受験まで半年を切っている時点で、最短ルートの学習を目指さないと間に合わない!細かな点が理解できなくても足踏みせず、過去問を解いていきましょう。

夏~秋スタートの方

短期合格を目指す方は、”心地よいお勉強タイム”はありません…。過去問の解説を読んで「うわ~法律って意味分かんない、日本語でお願いしま~す!」と言いたくなっても、それを言っている暇がありません。一方で、短期決戦の強みはモチベーションが保ちやすいことです。

「まだ〇点しかとれてないよ~」とか「この論点、理解できてないよ~」といったことで、いちいち驚く必要はありません。二年目三年目の受験生と進歩が違うのは分かり切っているので、学習が追い付かなくても割り切れる。精神的に悩まずに済むのは大きな強みです。一問解けるごとに自分を励ましていきましょう。

▼8月~スタートした学習記録が以下のリンクです。どんなスケジュール感で学習を進めたのか細かく記載していますので、ぜひチェックしてみてください。

おわりに

令和4年11月13日の行政書士試験まで、180日となりました。「ちゃんと勉強しなくちゃな~」と思いつつ、まだ追い込みをかけるには早い時期でしょうか。体調や仕事の調整をしつつ、がんばっていきましょう!

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