育児中に資格の勉強をしているママ・パパも珍しくないようです。子どものお世話で忙しい日々。そんな時期だからこそ、自己啓発にも時間を割きたいもの。…とはいえ、育児と両立しながらどれくらい学習時間を確保できるかは悩みどころです。第一子が0歳児のころから資格の勉強に取り組んでいる筆者が、育児と勉強時間について考えます。
子持ちのママは1日どれだけ勉強できる?
こんにちは。2児の母で司法予備試験に挑戦中の管理人です。この8年、ほぼ常に育児と勉強を並走しています。子持ちの受験生の間でよく話題になるのが「子育てしながら1日どれだけ勉強できるのか」という問題です。
たとえば勉強のために誰かに子どもを預けるとか、一時保育を利用してその間に勉強するとか、そういったイレギュラーな時間確保は試験直前期の切り札として。日々の育児のなか、どれくらい勉強時間を確保できるものなのでしょうか。
8年間の育児&学習をもとにしたザックリ勉強時間
さて、結論先取りになっていましますが私の個人的に思う勉強時間の目安は次の通りです。つまり、3歳以下は1日1時間。それ以降は1日2時間。これはかなりザックリな数字であることをご了承ください。
早朝か夜の寝かしつけ後に学習タイムを作っているママ(パパ)が多いでしょう。早朝に30分、昼寝タイムに30分など分割することも大いにアリ。
この数字がどこから来たのかと言いますと…。自分の体験+以前携わっていた、在宅ワークのディレクション経験からきています。小さいお子さんを抱えながら(人に預けずに)家の中で働く女性たちの稼働時間が、大まかにいうと上記の数字だったのです。
つまり、ママが手元に子どもがいる状態で、少しでも!時間を捻出したい!…と真剣に努力して作れる時間が、1日1時間~2時間程度ということです。(3時間以降はミラクルの連続や、家族の協力前提。)もちろん日々のアップダウンもある前提ですが。
普通にしてたらぜったい作れない時間
ざっくばらんに言うと、この1日1時間ないし2時間は、”ちょっとの心がけ”程度で捻出できる時間ではありません。「ちゃんと時間を作る!」と決めてかかって一日中それを意識して動いて捻出するイメージです。(伝わりますでしょうか?)
まるでお仕事のようにガッチリ取り組んだらそれくらいの勉強時間がとれるとして…果たしてそこまでやりたいか…というのは一考の余地アリ。
勉強するのが大大大前提の人と、出来る範囲で無理なくやる、というタイプの人がいて、グラデーションもありますし、もちろん取り組んでいる資格によってもさまざま。勉強に対する温度感は、人それぞれです。
3歳まではお昼寝・寝かしつけ後の時間を駆使
0歳~3歳までの子どもは睡眠時間の総量が長く、細切れなのが特徴です。子どもが小さいうちはとにかく睡眠スケジュールを制する者が学習時間を制する!まとまった勉強時間を確保するためには首尾よく子どもを寝かしつけることが最重要課題。もちろん、規則正しい生活は子どもの成長にも一役買ってくれます。
授乳と学習スケジュール
0歳~1歳の授乳期は、授乳のリズムが睡眠とも密接に関わっています。=勉強したい私たちにとっては、この合間にどう勉強を組み込めるかがポイント。筆者は完全母乳、混合栄養、ミルク育児 どれも経験があり、ここでは授乳と学習についてお話します。
授乳と授乳のスキマで生きる母乳育児
母乳育児の場合、1回の睡眠時間は3時間が上限といったところでしょうか。完母なら授乳間隔があまり開かないため、次の授乳までの時間を丸丸勉強にあてたとしても2時間がせいぜい。というのも、この授乳と授乳の間の時間が3時間だったとして、飲んでる時間、ゲップさせる時間、おむつ替えなども入るため、差し引くとこのくらいの時間になります。子どもがユックリ飲みしたり、乳腺炎ぎみであったりする場合はもっと短いスパンで次の授乳をこなさなければなりません。月齢とともに授乳間隔は開いていきますが、おっぱいのコンディション的にも、あまり引き延ばせないのが実情です。
完ミも別に楽ではない⁉
一方、ミルク育児の場合はまとめて飲んでまとめて眠ってくれるのが助かりますよね。これは本当に大きい。とはいえ、子どものトータルの睡眠時間そのものが伸びるわけではないので、可処分時間という点では変わりません。子どもが一晩寝てくれる日は夢のよう!…ですが、7時間寝てくれたらその7時間すべてを勉強に充てられるはずはなく、自分の睡眠時間も必要です。本当に目が離せない乳児のお世話。ママの睡眠不足は子どもの命に係わるため、根性論でどうにもなりませんよね。
1日1時間を確保する大変さ
つまり子どもの1日のスケジュールの内訳や、日ごとのバラつきなども考慮すると、特に0歳児期は1日1時間机に向かえたら「がんばったー!!」と言いたいところです。卒乳後もほどなくしてイヤイヤ期に突入するため、しばらくはこの勉強時間を維持することとなります。ちなみに、これはあくまで”まとまった学習時間”の話であって、スキマ時間の”ながら勉強”は別の話です。
難関資格と育児
一般的に言って、3歳以下のお子さんをお持ちのママで「1日1時間、かならず勉強している」と言ったら「すごい!」「がんばってるね!」と言われるものだと思います。ただ子どもを育てるだけでも…自分が倒れないようにするだけでも大変な時期です。
私が最初に目指した資格は保育士資格でしたが、身の回りのママ友や親戚が褒めてくれ、応援してくれたことに大いに励まされました。
一方で、いわゆる難関資格を目指している方、もしくは短期合格を狙っている方にとっては…「それしか勉強できないの?」と感じるかもしれません。難しい資格試験に挑戦するとき、1日1時間程度じゃ…この程度の学習量じゃ合格点に達しないかもしれない…という現実があります。その半面、小さな子どもを世話している親ならば1日3時間も4時間も好きに時間を使えるのがアタリマエではない。これも現実です。
最終扇は…やっぱりコレ?
身も蓋もない話ですが、1日1時間の学習時間を3時間に増やす即席の方法があります。1時間子どもにTVを見せ、1時間じぶんの睡眠時間を削ることです。試験直前はこんな風にして、なんとか切り抜けないといけない場面もあるでしょう。
しかしこの作戦も万能ではありません。今日はちょっとイレギュラーがあって映像を見せすぎてしまったとか、体調を崩してしまったとか、いろいろなことが重なると「さすがにこれ以上はムリでしょ」という限界が。もちろん、この限界値は人によって・ご家庭によってさまざまで正解はないのですが。
時間管理でなくタスク管理がベター
育児の充実度、自分のメンテナンス…さまざまなことを考慮すると、やはり子どもが小さいうちは1日1時間~2時間程度が御の字で、それ以上勉強出来たら「すごい頑張ってるじゃん!」と自分を褒めたいところです。もちろん「今日いっぱい寝てくれてありがとう!!」と子どもに感謝もしたいですね。
この辺りは価値観次第ですが、目安の勉強時間はちゃんと頑張れば達成できる程度に置いたほうが、精神衛生上もベターではないでしょうか。もちろんお子さんの月齢や状態によっては1日10分、20分、30分できたら「すごい!」というのも大いにアリです。
子育ては本当に千差万別ですし、家族の支援がどれだけ得られるかにも左右されます。ここでもやはり、根性論だけでどうにかならないことがあります。長く勉強できたから「エライ」ということでもないのかなぁと思います。
おわりに
ねんねの頃、ハイハイの時期、あんよが始まる時期…。育児中は一瞬一瞬が特別な時間です。その一方で「子ども一番かわいい時期でしょ?」「大きくなるのは、あっという間だからね」と育児の先輩世代に言われることもしばしば。育児に全集中しなきゃダメなの?とプレッシャーに感じることも多いものです。
勉強も育児も今しかできないこと。どちらも楽しんで、自分らしく取り組んでいきましょう。
追記:子が0歳~小学校就学期の学習記録を次の記事にまとめました。子が大きくなったらどうなるのかな?と疑問に思っている方は、ぜひ以下もチェックしてみてください。
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