低血糖症対策あれこれ~低血糖歴=3〇年の私の方法

日記

勉強の合間や外出中に、低血糖でふらつくことはありませんか?低血糖症の個人的対策をまとめました。

低血糖の基本的対策

こんにちは。このブログのテーマからは逸れますが、低血糖対策についてまとめたいと思います。私は物心ついたころから低血糖症に悩んでいまして、急に身体を動かせない状態になり、職場で周囲を騒然とさせてしまったこともあります。そんな低血糖歴=ほぼ歳の数の私なのですが、低血糖対策の情報って少ないと感じていて、もっといろいろな対策を知っていたらここまで困ることもなかったのにな、と思う今日この頃です。

まず初めに、血糖値が急激に低下する低血糖症に陥った場合の基本対策は、速やかに糖分を摂取し、血糖値を上げることだといわれています。

症状を感じたら、すぐにブドウ糖(10g)、ブドウ糖を含む清涼飲料水(150〜200mL)、砂糖(20g)などのいずれかをとり、安静にしましょう。

知りたい!糖尿病』低血糖が起きた時の対処法より

この対策が最もよく言われているもの、かつ正しいものという前提で。本ポストでは私の個人的な対策をお話します。

応急処置と対策と

超個人的な感想と(しつこく)前置きしたうえで言いたいのは、この「即砂糖とる」対策は、あくまで応急処置だととらえています。

私のような低血糖症の人間が道端で倒れて、救急搬送されたら医療従事者の方が真っ先にとる処置は、不足している糖分の補給。で、間違いないだろうということ。

これは、低血糖が原因で意識を喪失したり身体が全く動かなくなるような緊急時の処置として正しいものでしょうし、私も今も緊急時にはこの行動をとります。が、あくまで緊急時限定だと思っています。

ジュースいっき飲みのリスク

すぐに糖分を身体に取り込むとどうなるでしょうか。狙い通り体内の血糖値は短時間で急上昇します。するとどうなるかというと、次は血糖値の急上昇に伴う震え、めまい、倦怠感が訪れます。低血糖で弱っていた身体は最後のとどめを刺されて、身動きができなくなります。

私がこの症状に見舞われたのは、低血糖症のときに缶ココアを一気飲みしたときです。最初落ち着いた気がしたのですが、突然頭がグラっとして立っていられなくなりました。そして身体が動かなくなりました。この症状が低血糖から来るものなのか、缶ココアを一気飲みしたことから来るものなのか、証明することはできません。ただ、体感として「一度治まった気がしたのに」「全く違うタイプの気分の悪さが突然襲った」ということが、違和感として残りました。

少なくとも、血糖値を急激に上昇させることは身体に負担をかける…という点は、一般論としていえると思います。

低血糖の再来

このできごととは別に、低血糖症との戦いでたびたびあった困りごととして「一度低血糖になった日はその後ずっと体調がひどい」「低血糖症が一度治まっても、しばらくするとまた症状が出る」というものです。

とにかく怠い、ずっと怠い。そして糖分補給をしても30分、小一時間くらいするとまた低血糖症に見舞われて、結局その日は何もできなくなってしまうことがありました。

これも当然といえば当然で、ジュースや菓子類などで簡易に補給した糖分は、失われるのも早いですから不調が再来するのは理に適っています。怪我して血が出たところを絆創膏をむりやり当てたようなもので解決にはなっていないのです。それが低血糖症だ、そういうものだとと言われればそこまでなのですが。こんなことで仕事の予定が狂ったりすると日常生活で困ります。

個人的な低血糖対策(とっさの時)

さて、やっと本題に入ります。低血糖症対策として個人的に行っていることが次の通りです。

①10分前に気付くこと

まず、自分の低血糖症を察知することは超超超超大切です。これは本当に大切です。どんな人でも日ごろ「あーお腹空いたな」なんて感じることはあるでしょうし、そのたびに警戒していては身が持ちません。

しかし、単なる空腹を超えて低血糖症が訪れるときは必ずその予兆があるはずなので、自分なりにそれを察知する。これまでの体験の共通項を探したり(条件的なもの、感覚的なもの)することが大切です。

重度の低血糖症に陥る前に察知できれば大概対処できます。倒れてからでは、自力で対処できません。当たり前と言えば当たり前ですが。

5分でも10分前でも気づいたら、糖分を補給できるものを入手して、落ち着ける場所を探します。

②低GI→高GIで食べる

糖尿病患者が一般的に指導される「低GIのものを中心に、低GIのものから食べよ」という説は、低血糖の場面でも当てはまると実感しています。コンビニに行けるなら、野菜スティック、果物などのそのまま食べられる低GI食品を調達します。(低GIといえばナッツも有望ですが、咀嚼しにくいためおすすめしません。)これとあわせてゼリー、チョコレート、パン、クッキー、ジュースなども必要に応じて調達します。パン等高GI食品を食べる場合も、その前にせめてバナナなどを食べてからの方が、不調になりにくいです。

これは緊急時でも糖分をとってはいけない、ということではありませんので、その時の自分の症状…どれくらい猶予があるのかによって判断することとなります。(緊急時には低GIの食品など食べている場合ではありませんし、意識混濁なら誤嚥窒息対策も必須ですので、誤解なく)

③脱水対策も忘れずに

血糖値が急低下し、上昇すると発汗し寒気がすることがあります。脱水対策、寒さ対策も忘れずに。(スポーツドリンクなども有用なのかもしれませんが、個人的には低血糖の時に飲みたいと感じたことはありません。常温の水を飲みたくなることが多いです)

④落ち着いたら「本当の食事」

理想は、野菜や果物などの自然食品だけでいったん身体が落ち着くことです。これで震え、倦怠感などがいったん収められたら、少なくともジュース一気飲みして血糖値を爆上げする必要は回避できました。このくらいで収まる低血糖症ならさほど重症化することもなく、大食いタレントのギャル曾根さんが〇キロ食べた後に「ん?ゼロになった」みたいなノリで、復活できることもあったり。でとここで油断せず、次は落ち着ける場所でしっかり食事をとるのが肝心です。

必ず主菜副菜ある食事をすることが必要です。目の前に牛丼屋かラーメン屋しかなくても、注文を工夫するなどしてゆっくり・じっくり副菜から食事をとりましょう。きちんとした一食をとり、身体がやすまらない限り、いつ低血糖症が再来してもおかしくありません。

日ごろの低血糖対策(ふだんの時)

一回の発作を乗り切れるとかなり自信がつきますが、できればこんなこと、そう頻繁にあってほしくないですよね。そこでやはり、日頃の対策がモノを言います

食事のルーティーンを作る

個人的な対策の中でいちばん効いたのは、やはり食事の見直しです。身体に良い物を食べた方がいいのは前提として…食事の量・時間・メニューをある程度ルーティーン化して振り返るのがおすすめです。

毎食美しい自炊料理を食べられる人は別として、仕事や家庭があると日によって食事の内容はバラバラになりがちです。しっかり自炊する日、簡単に済ませる日。外食する日、お惣菜で済ませる日…。などなど。自炊にしろ外食にしろ、あなたの「定番」があるはずです。1ヶ月…せめて半月で良いから、その定番メニューだけでいったん様子を見てみましょう。その期間は、新たなメニュー開拓などは極力しない。旅行などイレギュラーな動きをする時期は外す。

自分がいつ何を食べた日に、どんなタイミングで空腹を感じやすいか振り返ります。そうすると、低血糖症が出るときにはちゃんと理由があって、予兆もあると気づけるはずです。100%予想することはできませんが、見通しを立てることは必要です。

そもそも気づけてない場合も?

最後に私自身のことを軽く説明すると、糖尿病の診断を受けてはいませんが、家族が代々罹患しています。やや虚弱気味であるものの、大病を患ったことはありません。(やせ型ですが、拒食症になったこともありません。)

低血糖症は倦怠感や発汗など他の病気との区別がつきにくいため、いまいちなぜ不調なのか分からないまま過ごしている人も多いかと思います。小学生のころ母に相談した際に「そういうことは誰でもあるよ」「成長期だからじゃない?」で会話が終了した記憶が。よっぽど深刻でもない限り、よくある不調の一つとして流してしまいがちです。

前述の通り職場で倒れた際にたまたま大勢の前だったため非常に恥ずかしい思いをしたのですが…。そんな出来事がなければ真面目に対策に取り組む気にならなかったと思います。食生活の改善は特に時間もかかりますし。

が、低血糖症の発作が起きない生活…起きてもちゃんとコントロールできる生活は、生まれ変わりレベルの快適さです。手間がかかっても、不調の芽は摘んでいきたいものですね。

おわりに

ここまで書いていて「本当にこんな症状で自分と似たような悩みを抱えている人なんているんだろうか」…と、だいぶ半信半疑なのですが、悩んでいた年数が長いので、一人でもお力になれたなら嬉しく思います。お互い健やかでありますように!

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